自分にとってはじめてのヴァイオリン発表会が終わった。
今、自宅の近所の喫茶店で生ビールを飲んでいる。
発泡酒じゃないビールを飲むのは久しぶりだ。
喫茶店のビールはどこかお茶っぽい味がする。
たぶん、気のせいだ。
今回の発表会は、ぼくにとって始めてのヴァイオリン発表会だったが、
主催した教室にとっても、記念すべき第1回の発表会だった。
ぼくにとって格別な一日となったが、先生にとっても特別な一日だっただろうな、と思う。
曲は「川の流れのように」
美空ひばりが歌った歌だ
ぼくの演奏は・・・苦しかった。
あがってしまった。
あがるんじゃないかと思うと、必ずあがる。
株があがるんじゃないかと思うと、必ずといっていいほど上がらないのに・・・・
ひとに聞かせるのも初めてだから、あがってしまった。
どこの誰だか知らない人相手なのに、シャクであるが、あがってしまった。
途中、自分の心臓の鼓動を感じて、こりゃ、まずいなと思った。
この前、心臓の鼓動を感じたのは、いつだっただろう。
地下鉄に走りこんだときだっただろうか?
心臓といえば、人間ドックで心筋梗塞の恐れありと診断されたことがある。
心電図も、ちょっとした問題があるようなのだ。
ここで心筋梗塞の発作がおきたらつらいな、などと思っていたら、音をはずした。
失敗するんじゃないかと思うと、必ず失敗する。
最初のうち弾けなかった部分が、本番で弾けない。
最初、苦手で、練習を積んでなんとか克服した部分が、最後の最後になって、やっぱり弾けない。
弾けない部分は、一生懸命練習しても、本番では弾けない。
弾けない部分は、練習を積もうがどうしようが、やっぱり弾けないのだ。
以前弾けなかったというネガティブな記憶が演奏会場に充満し、体全体を襲う。ほかには何も見えない。
その部分が近づくと、緊張は極限まで高まる。
緊張している場面では、弾けないところは、弾けないのだ。
実にシンプルな真理である、と認識した。
右手がブルブル震えてしまった。
右手は、震えだすと止まらない、かっぱエビせんみたいなやつであり、それが難点である。
左手もかなり音程をはずした。
飛ばしてしまった音もある一方、音がかすれてしまった部分あり。
その上、なんと、元の楽譜にない音を追加してしまった。
弾いたか弾かなかったか、わからなくなって、それじゃあと、念のため2音追加してしまった。
いくらなんでも、そりゃあ、ないだろう・・・・
家に帰って録音を聞いてみた。
録音は冷徹なものだ。
が、聞いてみると、まあ、それほど、ひどくはない。
これなら、たぶん、聴いていた人は、ちょっとキズのある演奏ぐらいにしか思わなかったのではないか?
いや、そういうことにしておこう。
ま、気にしないのが一番である。
以前、ぜーんぜんあがらないという人に出会ったが、そういう人物は感受性も低かろう。
あがるほうが将来性があるに決まっている。
今日のところは、そういうことにしておこう。
今日のBGM
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